男と女
都はるみが歌った「北の宿から」の歌詞を覚えていますか?
あなた変わりはないですか。
夜毎寒さがつのります。
着てはもらえぬセーターを
涙こらえて編んでます。
女心の未練でしょう。
あなた恋しい。北の宿。
演歌の定番スタイル「女心」を歌って昭和50年のレコード大賞に輝いた曲である。
「女心の未練」という表現には「未練がましい行為は女性特有のものだ」という観念が根底にある。
「女々しい」の語意とも通じている。反対語は「男らしい」という言葉だろう。
私は、巷あふれる男女トラブルに纏わるニュースを耳にするにつけ未練がましいのは女性ではなく男性の方だ、と強く思っている。 「北の宿から」が名曲であることに異論はないが、実際に別れた相手を未練たらたら想うのは九分九厘男性である。 女性が同じ状況ならば、閉店と同時にシャッターを下ろすキャバクラ通いの商店主よろしく全く別の恋に励んでいるか恋をする夢をみているかのいずれかである。女性の恋愛はシーケンシャルな記録には残るけれども、ランダムアクセスする記憶までには至らない。
復縁を迫って拒絶され凶行に及ぶ元夫や元彼のニュースには事欠かない。しかし、元妻や元彼女のニュースを聞いたことがない。ストーカーに変身するのは決まって男性であり、女性はオッカケこそするけれども危害を与えるストーカーになる確率は男性より遙かに低い。
造物主は精妙に男女を作り分けておられる。種の保存において母船の役割を担う女性には、一人の男性を何年も思い続ける特技を与えてはおられない。与えてしまえば種の保存目的に叶わないからである。その点、「22歳の別れ」に登場する「目の前の幸せにすがりついてしまった」彼女の行動は至極最もである。本性に忠実であった。
男と女の本性が何たるかを知り得ない10代・20代の生真面目な同性に教えてあげたいものだ。
自分から振った女やけんもほろろに振られた女でも恋しくなる事があるのは、女々しい行為でも何でも無く男の本性なのである。
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