日曜日, 5月 06, 2007

巧妙な仕掛け

那珂川町に完成した総戸数200戸の分譲Mチラシ。 毎週のようにドア受けに挟んである。
3ヶ月前に竣工し、入居が始まって2ヶ月ほど経ているのだが75戸が売れ残っているらしい。
もっともデベ側の申告だからあてにはならない。 実質、半数程度は未契約だろう。
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 このMチラシ、中綴じ8ページもありチラシではないのだが、これでもかとばかりに高性能と
大規模マンションのメリットが羅列してある。4LDKの購入例では、管理費や修繕積立金を
合計しても現在支払っている家賃より安いですよ、と云わんばかりに表記していて、勤め人
一家で大過なく育って出会った団塊ジュニア家族を洗脳するに事欠かない内容だ。
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 生活空間面積、という項目を持ち出して恰も100m2以上の室内空間があるかのような
見せ方をしている。バルコニー面積と合計した数字と分かるように一応表記してあるのだが
100を越えるという印象が訴求力あるのだろう。 流石です。 販売価格2020万円~という
表示も常套手段。最も人気がない2階が2020万円で、1階毎に100万円ほど価格が上昇
する。14階の最上階では3000万円を超えてくる計算になる。 まぁ、商談の中で値引きを
持ち出せば応じる可能性が高い。交渉上手な人が得をする。以前、旧:住宅金融公庫の
融資付き物件で値引きを行う場合には、全戸一律という決まりがあったのだが、公庫がUR
となって制度変更後は消滅したのだろう。提携銀行ローンのみ紹介している物件が殆どだ。
しばりが無くなってこれ幸いか、売り出し価格イコール名目価格に成り下がった。
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 提携銀行が親和銀行ときている。 当初5年の固定ローン金利が1.5%ときたもんだ。
札付きの不良銀行「親和銀行」、佐世保が本店で不祥事で賑わした事も一度や二度では
ない。大赤字で福岡ホールディングス(福岡銀行)に支援を求めている情けない地銀だ。
1.5%の金利では借り入れ条件が大きく緩和される。つまり収入が少ない者でもローンが
組めるようになる。奥さんの収入と合算して共有名義で契約しローンを組めば、年収200万
そこそこの旦那さん一家でも購入できてしまう仕掛けだ。無茶な設定だが、貸出先に困って
苦しい親和銀行と、提携銀行を探し求めていたデベ側の思惑が一致した結果だろう。
5年固定ローンでは5年後の借り換えで慌てさせられると想像がつきそうなものだが、そうは
思わない購入者もいるのだろう。 親和銀行側もリコースローン(再求償権付きローン)だから
半ば安心して貸し込もうとしているだろうし、借り換え時に金利アップを当然狙ってくるだろう。
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巧妙な仕掛けで、完成した分譲M在庫を捌ききれるのか? デベさん、腕の見せ所だ。

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