15年前吃驚したこと
福岡の地に居を移して15年が経つ。当時、東京はバブルの残滓がまだまだ幅を利かせていて物価高は当然という風潮があった。博多へは出張以外で滞在したことはなかったので、この地での物価水準の違いに 驚かされることが多かった。
代表を三つに絞ると、ファミレスのジョイフル、ディスカウントストアのMrMAX,それにユニクロである。その他、スコッチのボトル無料券を配って必死に客寄せしている天神の居酒屋など数多くあるが、最もショッキングだったのはこの三社である。
ジョイフルに初めて入ったのは、鹿児島の店である。時間調整のためコーヒーを飲もうと入ったのだがメニューを見てまず驚いた。東京では想像できない料金だった。東京ではデニーズをよく利用していたのだが、店の作りは若干簡素にこそしてあれ十分な内装と外装である。駐車場も広い。チョコレートケーキセットを頼んだ。300円だった記憶がある。レジではコーヒー50円券をレシートと一緒にもらった。また来てね、という販促だが東京でこんな事をするレストランなど全く無かった。この地では、そう九州では競争原理が働いているのだ、と思った。
MrMAXは、ほど近いところに当時としては巨大な店舗があった。生活用品のナショナルブランドを安く販売するという同社のコンセプトは斬新だった。東京にもディスカウントストアは数多くあったが、国内ブランドの商品を「どこよりも安く」などと謳って商売する所はほとんど無かった。格安商品はそれなりのブランドで訳あり品というのが常識だった。MrMAXへは、毎週末どんなに混んでいても通ったものである。
ユニクロは、面白いデザインのシンボルマークで一体全体何の店?、と思ったのが第一印象である。家から2分足らずの所にあったので、ずっ~と不思議に思っていたのだが、行ってみると物の善し悪しよりも値札の数字に驚かされた。中国製を差し引いても15年前バブル末期の価格としては群を抜いていた。それからの発展はご存じの通り。
3社とも株式公開を果たして資金調達を行い、全国に打って出た。大成功と云えるのはユニクロだけだが、3社が先駆けたデフレ時代の成功手法は後続企業の良いモデルになった。福岡地区を始め九州では当時のバブル景気とは離れたところで現在まで続くデフレの大きな波の真っ只中にいたのだ。
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