日曜日, 10月 22, 2006

筑紫野とうきゅう


小郡・筑紫野ニュータウンの開発に合わせ、バブル時代に誕生した「筑紫野とうきゅうショッピングセンター」を久しぶりに訪れた。年々客足が落ちていることは承知していたが、当時福岡初だったシネコンやレストラン・CDショップが次々に閉店していたのには少々驚いた。この店で、賑わっているのはマクドナルドと100円ショップCanDo!だけである。寂しい限りだ。小郡・筑紫野ニュータウンは現在でも国内有数の開発規模を誇っている。福岡では新興の高級住宅街であったが、この店の有様や買い物客の高年齢化、林立した駅前マンション群の景観を俯瞰すると、「高級」は死語になった感がする。バブル真っ盛りに思い切って戸建て住宅を買った人達も20年近くを経過し、皆50歳を越えてしまっている。ローンはもう少しで完済だろうが、将来を考えると贅沢はできない。この界隈でピカピカの新車をついぞ見かけたことがない。斜陽の住宅街と云えるだろうか。
 この店は、傾斜地を造成して無理矢理に建設したかのような歪な作りになっている。平面駐車場が狭く隣接したタワーパーキングを主力の駐車場にしていて、外観は悪くないのだが、タワーパーキングの曲がりくねった導入路が利用客に不評を買っている。しかしながら、バブル時代に建てたがゆえに建物の簿価は極端に高額なままだろう。売るに売れない大きな要因だ。国道を数キロ北上すると「ゆめタウン筑紫野」がある。10年前にオープンして相変わらずの混雑ぶりだ。店舗の入れ替えが早く、こまめに改装を繰り返し、「郷ひろみそっくりさんショー」などバタくさいイベントも行って飽きられない工夫を凝らしている。なんとまぁ、「筑紫野とうきゅう」と対照的な事! 幸いに、経営する東急ストアは順調らしい。赤字垂れ流しでも維持できている直接の要因だろう。行政側との進出に当たっての取り決めがあったのかもしれない。 この歪で簿価が高額な建物、駐車場に難がある施設を、買い求める企業を想像すらできない。最後は行政側が引き取るしかないだろう。そのために市民税アップなんて御免蒙りたい。




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