日曜日, 6月 04, 2006

考察・・・・賃貸住宅の空室率上昇

地元の家族向け賃貸マンションの空室率が上昇している。
毎朝、駅に向かう道すがら目に入ってくるのは、入居者募集の看板とベランダ越しに真っ暗な空室である。16戸の賃貸マンションで平均して3から4戸は空室である。そこで、なぜ福岡市中心部から20Kmも離れていないベッドタウンで家族向けの空室が増えているのか考察してみたい。最初に、考えられる変化を列記してみる。
◆1
全国展開の企業が拠点の統廃合を繰り返した結果、正社員の転勤が減った。
◆2
転勤する場合に自発か否かはともかく経済的理由で単身で転勤する人が増えた。
◆3
広い賃貸へ移りたいのだが、将来不安と資金的余裕がなく移れない家族が増えている。
◆4
低金利と安定収入をうたい文句に地主がハウスメーカーに口説かれ賃貸住宅を大量供給しているため、毎年生まれる新婚さんは新築物件に流れてしまっている。
◆5
ハウスメーカーは個人向け住宅販売が苦戦しているため、賃貸住宅ハウスの受注獲得に血道を上げていることが4を加速させている。

4と5はハウスメーカーと土地持ちの事情であるが、大量供給を支えている一つはゼロ金利政策だ。護送船団がばらけて貸出金を増やしたい銀行側の事情もある。土地神話は健在だ。というより、銀行員というのは土地の面積計算しかできない奴らである。1から3は借り主側の事情である。なんだかんだいっても支店経済の福岡では1の要因は大きい。企業によっては、転勤OKの出世可能性ありコースと転勤なしの地域限定出世限定コースに社員を大別してしまったところもある。ますます人は固定化する。さらに、派遣社員を一定期間ワンルームに住まわせ半年なり一年間雇用するだけの人件費を流動化させる動きも顕著である。こういう状況を垣間見てるビジネスマンとしては、土地持ちに賃貸住宅建設を勧められない。ましてや、シノケンとシノケン二番煎じのデベロッパーが行っている、小金持ちのサラリーマンに土地と木造賃貸住宅購入を「あなたもオーナーになれる」と勧誘しているのは、小金を巻き上げる甘言に聞こえてならない。

1 件のコメント:

Anonymous 匿名 さんは書きました...

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10:55 午後  

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